車の査定には有料サービスがあります。どんなとき、どこに依頼すれば良いのか？

普通、車を売却するときは買取店やディーラーで査定してもらいますね。

これらのサービスは通常、無料であることがほとんどです。見積り無料！という看板を見かけることも多いのではないでしょうか。

しかし、有料の査定サービスというものも存在します。

多くの査定が無料であるにも関わらず、有料の査定を必要とするのはどんな時なのでしょうか？

解説します。

車の有料査定を行う機関

まず、車の取引には関わることのない有料査定専門機関として、
JAAI（一般財団法人日本自動車査定協会）
というものがあります。

日本全国に支部・支所があり、本部は東京です。

やや特別な内容の証明や査定を行ってくれる機関です。

JAAIは以下のような証明・査定を行っています。

それぞれの内容に応じた状況のときにこれらの証明・査定が必要になり、その依頼がJAAIにくるというわけです。

これは、修復歴や事故歴の有無を確認・証明する場合に使います。

それらの履歴がある車は当然、査定額は低くなります。

また、当初はそれらの履歴がないと思っていても、査定後に発覚したりした場合は再査定などが必要になる場合が出てきてしまいます。

このようなトラブルを絶対に避けたいような場合にJAAIに依頼し、修復歴について証明をもらうわけです。

相手方が100％の過失での事故では車の修理費や人身通院費は相手方から支払われます。

しかし、事故によって車に修復歴がついてしまった場合、それは売却時の査定額に影響します。

事故に遭っていなかった時に比べて査定額が下がってしまうのです。これを格落ち（価格落ち、評価損、査定落ち）と言います。

これは正当な根拠のもとであれば相手方の保険会社に請求できますが、その際にはなるだけ客観的な資料が必要です。

その客観的な格落ちについての証明書をJAAIは作成してくれます。

車販売店で購入するときと異なり、車を個人売買する際はその価格は売り手の一存で決めることができます。

しかし、それでは高すぎる、なんとか下げてよということもあるでしょう。逆に、これだけの価値があるはずなのに分かってくれない、ということもありえます。

そのような時に、第三者的な価格の評価をJAAIに依頼できます。

ローンが残っている車を売却する際、普通はその売却して得られたお金で残りのローン（残債）を支払います。

ただ、ローンが残っている車を売る場合、特別な理由があることが一般的には多いです。住宅ローンとは違い、車は数年の支払いで完済できるローンを組みますし、その途中で買い替える場合は売り急ぎたいなどの理由がしばしば伴います。

そのような場合、足元を見て安い買取価格を提示する関連業者などもいるようです。

そのような時に車の正当な価値を証明したい場合にJAAIに依頼できます。

ウェブによる一括無料査定でおおよその相場を知るという方法も有効ですが、その場合査定するのは車買取店です。

そのような所ではなく、売り買いに関わらない第三者機関としての客観的な証明が必要という際、JAAIが役に立ちます。

個人事業主や法人が所有している車の「資産」としての価値評価が必要になる場合があります。

そのような時の客観的な証明をJAAIが行います。

車が相続される場合、そこに相続税がかかってきます。

相続税は車の評価額によって決まってきますが、そのような場合に第三者機関であるJAAIによる証明が有用です。

係争に関わる中古車価格の鑑定としてJAAIは指名を受けています。

他にもありますが、主なケースとしては上記のような場合が多いと言えます。

査定料は以下のように設定されています。普通車であればそれほど高くはありませんね。